生前退位の有識者会議ヒアリングメンバー、16人。
座長の今井敬経団連名誉会長は
「自分の見解が明確な専門家を選定した。非常にバランスがとれて
いるのではないか」
などと述べているそうですが、メンバーの主張を並べれば、
《天皇陛下のお言葉をなるべく汲んだように見せかけて、核心の
皇室典範だけは触れずにうまく避けて通れる世論づくりをしよう》
という明かな偏り、というか、賊心を孕んでいることが見え見え。
政府は、
「天皇陛下のご年齢を考えて、まずはとりいそぎ応急対応で特措法を
成立させ、ご退位いただいてお体を休めていただきましょう。
皇室典範の改正については、何年もかかる議論だから、その後ゆっくり
行うのが最善でしょう」
といういかにも情に満ちたように見える結論に持ち込み、これをさも
《バランスのとれた結論》として流布したいのでしょうが、
そもそも、皇室典範の改正に何年もかかるということ自体がデマです。
そして、「その後のことは、またゆっくり議論を行おう」というのは、通常、
「ひと段落したんだからもうその話はいいでしょう、それよりもっと大事な
ことが・・・」と言ってうやむやにするときの常套手段。
皇位継承について陛下のご意向を推し量った議論などする気はない
というのが本音なのです。
女性宮家、女性天皇を誕生させることが絶対に嫌で、
男の血脈だけが正統であり、
女は男児を産むためにいる存在としか見ていないボコハラムな男たちと、
そのボコハラムに快楽を与えることで自分を輝かせるような、
女でありながら女を売り飛ばしたホステスとで構成される男の血脈主義
が存在し、
平成の世、そのようなガチガチの男尊女卑など、一般国民の感性からは
すっかり薄れつつあるにも関わらず、
現政権を牛耳っているのが、その男の血脈主義であるがために、
女性宮家、女性天皇の誕生に舵をきらなければ「あまりに不自然だ」と、
糾弾され、国民の怒りを買うこと必至の皇室典範改正にだけは絶対に
手をつけたくない。
ただこの一心のためだけに、「専門的見地」からもっともらしく代弁して
くれるか、その二段階仕掛けのごまかしに、まんまとお墨付きを与えて
くれる意見を持つ人たちを集めただけです。
朝日新聞の極左皇室記者・岩井克己まで呼ばれているのには本当に
ギョッとしました。
雅子妃殿下のご懐妊スクープを打ち、過大なストレスを与えて流産に
至らせ、宮内庁から抗議を受けたにも拘わらず、なんの反省もせずに
飄々と「国民と喜びを共有できると思ったのですが」などと著作に書いて
いるような人物です。
著作のなかでは、今上陛下のご公務や、象徴としての行為にも、
「やりすぎ論」に似たような意見を表明していますし、
皇太子殿下のご発言、雅子妃殿下の病気療養には物凄いページ数を
割いていちいちいちゃもんをつけています。
なぜこのような危険人物がヒアリングメンバーとして呼ばれ、
すでに皇室典範改正案を公表されている専門家である高森明勅先生が
呼ばれていないのか。
しかし、男の血脈主義の完全にバランスを欠いた偏執や、現政権の危険
な思惑、ごまかしなどを明確に見抜いて国民に説明できるメディアが存在
しないことが、非常に歯がゆいです。